2/18(土)初心者のための雪崩事故防止講習会
雪崩を学ぼう 「雪崩に遭わないために・助かるために」が開催されました。
「雪崩事故防止研究会・雪氷災害調査チーム」の大西人史さんをお招きし、
午前中は雪崩の基礎知識や対策について、午後からはフィールドで捜索する方法を学びました。
講習では、雪崩のしくみから、発生しやすい天候概況、危険の高い場所や行動に対するリスクマネジメント等についての
様々な専門用語をわかりやすく解説して頂きました。
参加者の皆様は少し緊張した面持ちでしたが、後半では参加者から質問が飛び交い、大西さん自身の体験談を交えながら答えていただきました。
午後から、ビジターセンターの前でビーコン・プローブ(ゾンデ)・スコップの順に、
雪崩に遭遇した場合の対処方法や装備の使い方を大西さんご指導のもと1人づつ実践していきました。
プローブでは劣化しやすい箇所や買替えた方がよいもの、ビーコンの短所や長所、装備品の充電・電池があるか
不備がないか等、しっかり事前確認することの重要性を教えて頂きました。
「周囲を見て雪崩が起きたらどうするかを考える事。」
「油断とは、装備を持たない・使い方を知らない・勉強しない・忘れている→リスクに対する自覚を持つ事。」
「単独行を避ける・リーダーを決める・装備の確認を絶対怠らない事。」
大西さんから発せられる言葉は、とても力強く説得力がありそして時に優しく語りかけてくれます。
特にビーコンの注意点や使い方、距離が近くなった時の声の出し方など緊急の場合に備えて細かな確認が必要となります。
スコップの持ち方から、掘り方、救助する場合の列の組み方、雪を投げる方向等正しい使い方を体験しながら学びます。
後半は風と降雪が強くなる中、2チームに別れてリーダーを決め、実際にビーコン・プローブ・スコップを用いて実践です。
生存率を踏まえて設定されて限られた時間の中、時間内に捜索する緊張感と学ぶ姿勢が伝わってきます。
ビーコンを使い、埋没地を特定し、プローブ・スコップで掘る作業をリーダー指示の下、手分けして行います。
(※参加者は当日初対面です。)
大西さんから講習の最後に、「初めて会った者同士で、チームでいきなりリーダーを決め声を掛け合い分担して、時間内に発見出来たことは素晴らしい!」
2チームとも拍手でお互いのチームを称えあい、大西さんのレクチャーを実体験で感じられた瞬間でした。
この経験を活かし雪崩に逢わない為に、助かる為により知見を深め続ける大切さを学べた講習会でした。
参加者の皆様、そして大西さん、有難うございました。