12/3(火)に【あさひだけ冬季イベント】冬季遭難救助・搬送訓練を開催しました。
講師に、東川町在住でNatures代表/中川伸也さん、
旭川東警察署山岳遭難救助隊/林中健浩さん、竹内政人さん、工藤雅彦さん をお招きし
冬季における遭難者をいかにして救助~搬送するかをテーマに
低体温症を予防し回復を目的とした「低体温症ラッピング」や、
スケッドストレッチャーを使った「雪上搬送」の講習が行われました。
遭難対策協議会・消防・ガイドの方を対象に行ったもので
知識も経験も豊富な方々にご参加いただきました。
まずは、中川さんによる雪崩の捜索に関する講習です。
特に、雪崩に埋まってしまった人がいても諦めずに救出すること、
雪崩トランシーバー(ビーコン)を身に付ける位置の大切さを入念にお話されていました。
また、低体温症を防ぐために「伝導・放射・蒸散・対流」といった熱を奪う原理についても解説がありました。
最近は110番と119番のどちらに通報をしても道警山岳遭難救助隊に連携されるようになったこと、
救助を要請する際は、緯度・経度、視界を必ず伝えることといったことも、警察や消防の方と認識を合わせることができました。
(緯度・経度は、GPS地図アプリやスマートフォンのコンパス・Google Mapから確認できます)
次に、旭川東警察署の方々より、山岳遭難救助隊としての日々のトレーニングや活動内容のお話、
(北海道警察公式Youtubeチャンネルからぜひ動画をご覧ください)
道警式低体温症ラッピングの実演をしていただきました。
無駄のない動きと考え抜かれた手法に皆さん釘付けになっていました。
それを踏まえて、参加者の皆さんでラッピング~雪上搬送まで実践です。
実際にラッピングされてみると、外にいることに気がつかないほど保温・加温されていて驚きました。
後半は、ガイド装備(ハーネスやカラビナ、ロープなど)の情報交換をしたり、
ザックを使った背負い搬送、
3グループほどに分かれて、グループ内それぞれの冬山装備で
どのようにラッピング~搬送の対応ができるか実践です。
同じような装備を使っているはずなのに、皆さんのアイデアが詰まった三者三様の結果となりました。
実際の現場のように手元にある道具は限られているなかで、道具本来の役割に囚われずにどうしたら対応できるか、
柔軟な考えを持つことが大事であると感じました。
最後には中川さんより、もし救助する立場になった際は、
まずは自分の身の安全を確保することが大事であるというお話もありました。
講師の中川さん、林中さん、竹内さん、工藤さん、ご参加くださった皆様ありがとうございました!
今シーズンも安全に楽しく冬を過ごしましょう。