空を見ると、雲が虹色になっていました。
これは、彩雲という自然現象で、太陽の近くの雲の縁や輪郭に沿って水に油を垂らしたような色が見られます。
彩雲は雲の水分(水滴や氷)に光が当たり回折(かいせつ)するときに
光が色(波長)ごとに分けられて見えるようになったものです。
回折は身近な現象で、光以外にも音や電波など波状のものと障害物があれば起こり得ます。
壁を隔てて音が聞こえるのも回折によるものです。
同じ虹色でも、虹が虹色に見える仕組みは違うものになります。
空気中の水滴の中を光が通るとき、水滴がプリズムの役割となり光は波長ごとに分解されます。(光の分散)
水滴から光が出てくるときは色ごとに決まった角度で出てくるため、虹色の並び順で見えることになります。
太陽と虹と観測者の角度の関係は決まっているため、太陽の位置が高い時間は地面より低い位置に見えることになります。
このため、虹は朝と夕方頃の太陽が低い時間帯にしか見るとが出来ません。
彩雲は時間に関係なく太陽のまわりに薄い雲(高積雲)があれば、見られる可能性があります。