【終了しました】大雪山・旭岳の自然を考えるワークショップ
2023.09.01 Fri 15:56:10
【終了しました】大雪山・旭岳の自然を考えるワークショップ

2022年度大雪山・旭岳が『日本山岳遺産』に認定されたことを記念し、

2023年8月27日(日)に「大雪山・旭岳の自然を考えるワークショップ」を開催しました。

 

 

2022年4月1日より自然公園法が改正され、国立公園・国定公園の特別地域では、

ヒグマ等野生動物への接近・つきまとい・餌やりが違法行為になりましたが、現状ではまだ認識不足もあり、

様々な問題が発生していることから、野生動物との適切な距離感と付き合い方についてご講演いただきました。

 

 

はじめに、ヒグマの会理事・知床財団特別研究員、山中 正実 氏より

「ヒグマの生態と国立公園におけるヒトとヒグマの折り合いを付ける道」と題してご講演いただきました。

 

1950~60年代、米国イエローストーンの餌付けによりたくさんの負傷者と死者が出たことから

1970年代屋外に生ごみを捨てることや餌付けを法律で禁止した経緯があったそうです。

 

 

ヒグマの生態についてもご説明いただき、自然公園で楽しむためには、様々な知識と対策が必要になることが分かりました。

自然を楽しむのが国立公園ですが、リスクはできるだけ減らすこと、そして問題を放置するとリスクは増大するため、

安全対策や利用指導、仕組みを作ることが大事だとお話いただきました。

 

 

つづいて、日本野鳥の会旭川支部長、柳田 和美  氏に

「ハシブトガラスと高山の鳥たちとの付き合い方」についてご講演いただきました。

 

大雪山系で出会える野鳥や、その特徴、鳴き声などについてわかりやすく説明していただきました。

 

 

大雪山系のカラスと言えば、高山帯に生息する珍鳥ホシガラスや、利用者の行動食を狙うハシブトガラスも生息しています。

旭岳の姿見の池園地では例年カラスが人の食べ物を狙い、その過程でゴミが散らばる問題が発生しています。

カラスといえば、良くない印象をお持ちの方も多いかもしれませんが、

生態系で一定の役割を果たしていることを忘れてはいけないと

大雪山系に生息する2種類のカラス(ハシボソガラスとハシブトガラス)の生態や違いについて説明していただきました。

 

 

 

次は北海道大学大学院農学研究院准教授の愛甲 哲也氏に
「野生動物と人との適切な距離とは?」と題してご講演いただきました。

 

北海道の自然公園や里山では野生動物への餌付けが発生していて、
その結果、警戒感なく接近している小動物の例を見せていただきました。
野生動物への餌付けが生態系にどのような影響を与えるのかは、専門家にもなかなか予測はできないそうです。
自分は大丈夫という甘い考えが、野生動物による事故の危険や生態系の破壊に繋がるかもしれません。

     

ヒグマをはじめとする野生動物との適切な距離を守りつつ、自然を楽しんでいただきたいと思います。

 

ご参加いただいた皆様、ご登壇いただいた山中さん、柳田さん、愛甲さん

ありがとうございました。

 

旭岳ビジターセンターは環境省が設置し、東川町が管理運営を受託、大雪山国立公園に訪れる方々への情報提供を行っています。
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