10月4日(日)、大雪山愛護少年団の第5回活動として、「姿見の池園地 秋の登山道整備活動」を実施しました。
今回は、一般社団法人大雪山・山守隊 代表岡崎哲三さんはじめ、下條典子さんら4名の指導のもと、
姿見展望台周辺の土壌侵食対策に使用する土嚢づくりに取り組み、団員10名が参加しました。
▲大雪山・山守隊代表 岡崎さんによる活動概要のご説明
▲土嚢袋やシャベルなどの資材や備品を背負子に積み、出発!
登山道を守るための「土嚢づくり」
旭岳姿見の池園地は、大雪山国立公園の中でも特に多くの人が訪れる場所です。
多くの人が歩くことに加え、風雨などの影響によって、登山道やその周辺では少しずつ土壌が流出し、土壌侵食が進んでいます。
土壌が流出すると、そこに生育する高山植物の生育環境にも影響が及ぶおそれがあります。
今回の活動では、土壌侵食によって流出し、周辺に堆積した土壌を活用して土嚢を作り、姿見展望台周辺の土壌侵食対策に役立てることにしました。
特に姿見展望台にあるベンチ周辺では、土壌侵食によってベンチの足元の土壌が少しずつ流出しています。
土壌が流出するとベンチの足がむき出しになり、結果としてベンチの座面が少しずつ高くなってしまいます。
このまま土壌侵食が進めば、特に背の低い方にとってベンチに座りにくくなることも考えられます。
▲岡崎さんによる姿見展望台の土壌侵食問題の解説
約10kgの土をロープで引き上げる!
まず団員たちは、侵食により流出した土壌を採取しました。
▲採取の前に、まず除雪 ▲スコップで土壌を掘り起こしていきます
採取した土壌は約10kgずつバケツに入れ、カラビナでロープに取り付けます。
そして、滑車を使って引き上げます。
土壌の入ったバケツは決して軽くありません。
団員たちはロープを力いっぱい引きながら、バケツを一つずつ上へと運び上げました。
そして、土嚢1袋を作るためには、バケツ約3杯分の土壌が必要です。
何度も土壌を運び、土嚢袋に詰める作業を繰り返しました。
▲引き上げた土壌を土嚢袋に詰めます ▲完成した土嚢が段々積みあがっていきます
83袋、約2.5トン!
こうして団員たちが力を合わせて作った土嚢は、なんと83袋!
1袋あたり約30kg、全部合わせると約2.5トンにもなりました。
完成した土嚢は、今度は背負子に載せて運びます。
▲背負子の使用方法をレクチャーいただきます ▲1袋30㎏の土嚢を背中に載せてもらいます!重そう…
団員たちは旭岳石室付近から姿見展望台まで何度も往復し、一袋ずつ土嚢を運びました。
▲散策のお客さんにぶつからないよう慎重に運びます ▲83袋の土嚢を10人で運ぶので…1人8往復ほど!
作業を続けるうちに疲れも見えてきましたが、最後までやり遂げました!
▲姿見展望台に積まれた総重量2.5トンの土嚢。団員たち頑張りました!
今回の活動では、団員たちは土嚢の作成・運搬までを行いました。
後日、大雪山・山守隊によって姿見展望台のベンチ周辺に土嚢が敷き詰められ、
土壌侵食対策に活用されました。
▲きれいに並べられた土嚢 ▲少しでも土壌侵食を防げますように!
「いつも歩いている道」は、誰かの手によって守られている
普段、登山者が何気なく歩いている登山道。
歩きやすく整備された道も、自然にその状態が保たれているわけではありません。
風雨によって土壌が流れたり、多くの人が歩くことで少しずつ地面が変化したりする中で、
登山道や園地の環境を守るためには、継続的な保全作業が必要です。
今回、団員たちは実際に大量の土壌を運び、土嚢を作るという作業を体験しました。
「登山道の維持には、こんなにも大きな労力が必要なんだ。」
自分たちの手で作業をすることで、普段歩いている登山道が、
多くの人の手によって守られていることを学ぶ機会となりました。
これからも大雪山愛護少年団では、大雪山の自然を守るための活動を通して、自然の大切さや、
自然を守るために必要なことを団員自身が学び、考える活動を続けていきます!